今季、初雪山 木曽駒ヶ岳 3
2015.12.19 Saturday
11:40 乗越浄土 気温 -3.8℃
H27.9.30 乗越浄土
この日の天気は曇りのち午後から晴れ予報だったのだが上は回復の気配もなく益々ガスに包まれた。風も稜線は突風となりとりあえず乗越浄土の先にある冬期閉鎖中の宝剣山荘で雪に埋まったわずかな軒を風除けにしながら少しばかりの期待を込め回復を待った。
中岳からの宝剣山荘
宝剣山荘から中岳方面 ホワイトアウト
*体感温度
特に冬など気温が低い時に風が吹いていると実際の気温よりも寒く感じ、これを体感温度という。風速1mにつき1℃冷たく感じられ、風が無い時は身体の周りには体温で暖められた空気層で寒さは緩和するが、風が吹くとこの空気層が吹き飛ばされるので体温が奪われていく。
しかも気温が氷点下だと一層寒く感じ、気温の低い高山では低体温症となり山岳遭難の疲労凍死の原因となる。
ちなみに気温-5℃で風速18mだと体感温度は-28℃となる。(今回の場合)
体感温度の限界は-29℃で、これを下回る程に生命に危険が及ぶといわれ屋外行動は危険となる。
今回は風を少ししのげる山小屋の軒下があったので良かったのだが、行動中の場合は以下の事に気を付ける!!
インナーウエアーは軽くて保温性の高い衣料をゆったり数層重ね着する。(これにより各層に体温の空気層ができ保温する)
アウターシェルは防水、防風効果がありフード付きのもの(GORE-TEXが望ましい)
体温の1/2は頭部から失われるため帽子は必ず着用(ネックゲイター、バラクラバ着用で首・顔・頭部を完全に覆う)
極端な冷気から肺を守るため口を覆う
手袋はインナー用とアウター用を2枚重ね
*冬用の高性能防寒ギアーは高価ではあるが命にかかわるのでとても大切!!
現にこの山小屋軒下で私はアイゼンを取り付けようとインナーグローブで取り付けていて、手袋についた雪が体温で溶けてインナーグローブが湿ってしまいこれによりアウターグローブをしても指先が温まらずどんどん指先の感覚が無くなり急いでカイロを取り出し手を保温したが左第2〜4指先を軽い2度の凍傷を負った。
*凍傷程度
凍傷1度
感覚が無くなり青白くなる。暖めると赤くなって痛む。(回復します。)
凍傷2度
やけどと同じ様な水ぶくれができる。(適正な処置をすれば回復します。)
凍傷3度
骨や筋肉といった皮下組織にまで壊死や潰瘍が起こり、黒く変色する。(壊死した部分は回復しません。)
ちなみに同伴の救世主のギアーはどれも選び抜かれた高性能防寒ギアーで、例えば手袋も-30℃以上対応のブラックダイヤモンドのGORE-TEXトリガーフィンガーグローブ(親指・人差し指・3〜5指セパレートでインナー付き)価格は3万円近くするグローブと、もう1組ORのGORE-TEXトリガーフィンガーグローブを使い分けていた。トリガーフィンガーとは1指ずつセパレートになった手袋より指がくっつきあっている分、手が体温で温まりやすく手袋の中にも体温の空気層ができ保温力がある。また予備に2枚インナーを持っていく事も、今回の私の様な事態が発生した場合は非常に大切な事だ!
アウターグローブをつけたままアイゼンを付ける等の練習をしておく事で指の精緻な作業訓練となる。出来うる限り雪山では手袋を外さないのが原則だ。
12:40 中岳〜木曽駒ヶ岳山頂方面ホワイトアウト状態、回復の兆しがないため宝剣山荘で下山を決める。だがこんな困難な状況でここまで来れた事で大満足だった。
回復の兆しなし
天気が良ければこの場からの宝剣岳は最高なのだが
今季、初雪山 木曽駒ヶ岳 4 つづく
H27.9.30 乗越浄土
この日の天気は曇りのち午後から晴れ予報だったのだが上は回復の気配もなく益々ガスに包まれた。風も稜線は突風となりとりあえず乗越浄土の先にある冬期閉鎖中の宝剣山荘で雪に埋まったわずかな軒を風除けにしながら少しばかりの期待を込め回復を待った。
中岳からの宝剣山荘
宝剣山荘から中岳方面 ホワイトアウト
*体感温度
特に冬など気温が低い時に風が吹いていると実際の気温よりも寒く感じ、これを体感温度という。風速1mにつき1℃冷たく感じられ、風が無い時は身体の周りには体温で暖められた空気層で寒さは緩和するが、風が吹くとこの空気層が吹き飛ばされるので体温が奪われていく。
しかも気温が氷点下だと一層寒く感じ、気温の低い高山では低体温症となり山岳遭難の疲労凍死の原因となる。
ちなみに気温-5℃で風速18mだと体感温度は-28℃となる。(今回の場合)
体感温度の限界は-29℃で、これを下回る程に生命に危険が及ぶといわれ屋外行動は危険となる。
今回は風を少ししのげる山小屋の軒下があったので良かったのだが、行動中の場合は以下の事に気を付ける!!
インナーウエアーは軽くて保温性の高い衣料をゆったり数層重ね着する。(これにより各層に体温の空気層ができ保温する)
アウターシェルは防水、防風効果がありフード付きのもの(GORE-TEXが望ましい)
体温の1/2は頭部から失われるため帽子は必ず着用(ネックゲイター、バラクラバ着用で首・顔・頭部を完全に覆う)
極端な冷気から肺を守るため口を覆う
手袋はインナー用とアウター用を2枚重ね
*冬用の高性能防寒ギアーは高価ではあるが命にかかわるのでとても大切!!
現にこの山小屋軒下で私はアイゼンを取り付けようとインナーグローブで取り付けていて、手袋についた雪が体温で溶けてインナーグローブが湿ってしまいこれによりアウターグローブをしても指先が温まらずどんどん指先の感覚が無くなり急いでカイロを取り出し手を保温したが左第2〜4指先を軽い2度の凍傷を負った。
*凍傷程度
凍傷1度
感覚が無くなり青白くなる。暖めると赤くなって痛む。(回復します。)
凍傷2度
やけどと同じ様な水ぶくれができる。(適正な処置をすれば回復します。)
凍傷3度
骨や筋肉といった皮下組織にまで壊死や潰瘍が起こり、黒く変色する。(壊死した部分は回復しません。)
ちなみに同伴の救世主のギアーはどれも選び抜かれた高性能防寒ギアーで、例えば手袋も-30℃以上対応のブラックダイヤモンドのGORE-TEXトリガーフィンガーグローブ(親指・人差し指・3〜5指セパレートでインナー付き)価格は3万円近くするグローブと、もう1組ORのGORE-TEXトリガーフィンガーグローブを使い分けていた。トリガーフィンガーとは1指ずつセパレートになった手袋より指がくっつきあっている分、手が体温で温まりやすく手袋の中にも体温の空気層ができ保温力がある。また予備に2枚インナーを持っていく事も、今回の私の様な事態が発生した場合は非常に大切な事だ!
アウターグローブをつけたままアイゼンを付ける等の練習をしておく事で指の精緻な作業訓練となる。出来うる限り雪山では手袋を外さないのが原則だ。
12:40 中岳〜木曽駒ヶ岳山頂方面ホワイトアウト状態、回復の兆しがないため宝剣山荘で下山を決める。だがこんな困難な状況でここまで来れた事で大満足だった。
回復の兆しなし
天気が良ければこの場からの宝剣岳は最高なのだが
今季、初雪山 木曽駒ヶ岳 4 つづく
ついついケチってしまいがちですが
ケチる=命を縮めますよね。
靴が高くて高くて ( ;´Д`)