上高地から涸沢へ晩秋のlong trail 7・・・感性を磨く26 (猿のコミュニケーション)

2016.10.26 Wednesday

0

    上高地には多くのニホンザルが棲息しており、遊歩道を普通にヒトと一緒に歩いている。ヒトを見ても全然驚く様子はない。

     

     

    猿にはいろいろなコミュニケーション方法があるようで、ヒト以外の霊長類で目立つのが叫び声、鳴き声、警戒音、など声の発生だが、彼らには日常的な仲間同士のコミュニケーションに使う穏やかな音声レパートリーをもち日常活動の際に発するある種の音声は一般にコンタクト・コールと呼ばれ低く・澄んだ音で個体間でしばしば鳴き交わしが見られるという。ヒトでいうなら日常会話。

     

     

    彼らはその鳴き交わしというコミュニケーションツールで森林の中でその存在位置を確認し合い、集団のまとまりを保っていると考えられている。

     

     

    屋久島に棲息するニホンザルで京大の研究室がニホンザルの鳴き交わしについて調査した。屋久島の森に入るとニホンザルの「クー」「クー」という鳴き交わす声を聞くことが出来るという。調査によるとこのクー・コールはまったくでたらめに鳴き交わされているわけでなく、ある個体が「クー」と鳴き、続いて別の個体が鳴いたときの時間間隔を調べると、80%以上が先に「クー」と鳴いてから続いて別個体が「クー」と返すのは0.7秒以内におこっていることが明らかになった。また同じ個体が連続して0.8秒以内に続いて発声する事はなく、90%以上が0.8秒過ぎてからおこっているという。

     

     

    つまりニホンザルには誰かの「クー」コールに応答したければ0.7秒以内に発声するという0.7秒ルールがあるようだ。先に発した個体が0.8秒待って応答が無ければ再度発声を繰り返し、相手との会話のようなコミュニケーションとして鳴き交わしのルールが共有されているようだという。

     

     

    猿にはもう一つの仲間同士のコミュニケーションの方法がある。「グルーミング」というものでいわゆる「毛づくろい」、寝転んでいる相手や自分の毛を指や口でかき分ける動作。

    これは身体についたゴミや寄生虫を取り除くという衛生的機能がグルーミングの第一機能なのだが、それ以外にも社会的グルーミングというコミュニケーションとして機能するグルーミングがあるという。

    つまり群れの中で互いの毛づくろいを通し相互にコミュニケーションをとるのだ。

     

     

    この「グルーミング」という猿の行動は、ヒトと猿しか持たない「共認機能」に起因している。

    「共認機能」とは、共に認め合うこと、猿の集団、人類社会は互いに課題、役割、ルール、方針を共認(共に認める)することによって統合(秩序化)されている。勿論ヒトと猿では「共認機能」のレベル差はあるが!

     

     

    「共認機能」とは自分と相手を同一視する事で、自分の不全(期待)と相手の不全(期待)を同一視し相手の期待に応えることで相手の充足反応を得て、自分も充足を得るという機能。猿で言えば「毛づくろい」行動がそれにあたる

     

    このように相手の充足反応をみて自分も充足感(安心感)を得ることは、自分の不安や苦痛などの不全感を充足によって代償しようとする本能的機能でもある。

     

    「共認機能」の充足感とは、本能レベルでの「食」や「性」の欠乏を満たす充足にとどまらず、本能機能を超えたところの充足作用が極めて大切な事である。

     

    「共認機能」がヒトと猿しか持ちえないことは大脳新皮質の発達に関係し、高次脳を持つ生命体にしか認められない事に意義を見出すべきことであろう。

     

    つまり人間関係において、対人への気くばり・尊重・思いやり・相手を理解しようとする意識など、人との繋がりを円滑に柔軟性をもって対処すべき意識を育む事が肝要であることを、「共認機能」をもつ生物として示唆されているように思われる。

     

    <帰路の風景>

     

    屏風岩

     

    明神岳(2931m)

     

    西穂高岳(2909m)

     

    奥穂高岳(3190m)

     

    西穂高岳  天狗岩  ジャンダルム  奥穂高岳

     

    西穂高岳(2909m) 天狗岩 奥穂高岳(3190m) 吊尾根 前穂高岳(3090m) 

    明神岳(2931m)

     

                                                             上高地から涸沢へ晩秋のlong trail  了

    コメント
    えっ?おさるの話!?
    コメントしないわけにはいかないでしょ~(笑)( *´艸`)

    上高地の猿は人を見てもあまり警戒しないんですねぇ~(・−・ )
    かなり至近距離で撮影できたんですねd(⌒ー⌒)!子猿を背中におんぶしてる姿がいいですね♪

    争いは相手を否定することから始まるような気がします。
    相手の気持ちがわかると安心できるし、共に認め合うことは人間関係を良好にすると思います(*^^*)

    それぞれみな価値観は違っても話し合うことで、お互いを認める…お互いの違いをも認めてみる…ことが大切なのかな~と感じます(*^^*)

    ちなみに…おさるさん☆が「クー」「クー」してるときは熟睡中です(笑)

    猿はいろいろなコミュニケーションの仕方があるんですね♪
    • by おさるさん☆
    • 2016/10/29 6:51 PM
    @おさるさん☆
    共認は元々は本能レベルから発し、大脳新皮質が進化するにつれて相手への思いやり、愛情など仲間同志の円滑なコミュニケーションを取る為、論理的、合理的、思考面で発達させました。

    大脳新皮質が発達していない生物には見出されません。

    相手を認めるには、自分、主観から離れ客観して見ないと自己都合で相手へをみて判断するので、自分の既成概念や知識、常識などに無いものは理解出来ないので否定します。

    なので客観や理解しようとする意識は、利己を離れて利他的に行動する原動でも有ります。

    お返事遅れすいませんでした。

    遠方出張してました。^_^
    • by asa
    • 2016/10/30 8:05 PM
    コメントする