行動の原動力とは1・・・感性を磨く31

2016.12.01 Thursday

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    先のブログで、真実を見通す👀は、自身の脳にある常識・先入観・知識・概念というフィルターを通さず、ありのままの現象を唯、観察・客観すると書きました。

     

    自身の常識・先入観・概念・観念などは概ね潜在意識領域にあるので、普段それらについて意識する事もなくいわば常識・先入観・概念・観念などに基づいた反射的行動を取ります。

     

    行動に自由があるのか?、自分の意志した行動を普段取っているかは、脳生理・脳科学的研究によると否の様です。

     

    この事を裏付ける研究がイタリアのパドヴァ大学で行われ「まだ決めていない」と信じていても、そのヒトの自動メンタル連合を測定すれば、すでにどちらに決めているかが分かるといいます。

    自動メンタル連合は、物や言葉に対する反射のことを言います。

     

    実験では、イタリアの小都市ヴィチェンツァで、アメリカ軍基地拡張政策に関する意見を129人から聞くことで、実験の仕方は目の前にモニターを置き様々な映像や単語が映し出され、そのものが「良いもの」なら左ボタンを「悪いもの」なら右ボタンをできるだけ素早く正確に押してもらいます。モニターに是か非がハッキリとわかる単語(幸運、幸福、苦痛、危険)に交じってアメリカ軍基地に関係する写真が提示されます。そこで、ボタンを押すまでの反応時間と判断ミスの頻度を測定するというもので、左右のボタンを意識的にコントロールする事はできず反射的にボタンを押させます。

    このような方法でその人の潜在下にある好悪傾向を顕在化させる事を自動メンタル連合といいます。

    そのヒトがアメリカ軍基地に対しての是非がどちらに無意識に結合しているかを伺い知ることが出来るというわけです。

    顕在化では決めていなくても、潜在下での賛否はすでに決まっているのでその様な行動を取ります。

     

    もう一つ、ヒトの「行動は反射的に行われる」という裏付けとなる研究実例があります。

    ドイツのヘインズ博士の研究で、目の前のモニターにアルファベットが無秩序に「a、k、h、r・・・」と0.5秒間隔で流れ、好きな時に両手のボタンを押す、文字の移り変わりを見ながら押したくなったらボタンを押すというシンプルな実験です。

    そして「押したいという意志が生まれた時」の単語を覚えておいてもらいます。

    ボタンを押したくなるという「自由意志」は脳のどこからの発現(指令)によるのかを調べようという実験でした。

     

    驚くことに、本人がボタンを押したくなる(押そうと意志した)約7~10秒前に無意識の脳ではすでに活動を始めていました。

    つまり、あなたは10秒後にボタンを押したくなるだろうという「意志の発生」を、その脳部位の活動から予測できるというのです。

     

    その脳部位とは「補足運動野」という運動をプログラミングする脳部位で、「ボタンを押す」という手や腕の筋肉の動きをプログラミングし準備させる脳です。

     

    この事から、ボタンを押させるための準備をする(運動野)が活動して7~10秒後に押したいという感情・意志が「後付けで生まれる」ところが大変興味深いところです。

    (以上の研究についての論述:参考図書 脳には妙な癖がある  池谷裕二著 扶桑社)

     

    これらの研究からすると、「自由意志や自由な心」とは幻想ですでに脳の潜在下にあるものを適宜適切にくみ上げそれに沿った反射的な行動を取るのが「人間の行動」実態という事になります。

     

    一般的な行動の発生過程

    1.想い → 2.心の発動 → 3.思考 → 4.行動

    (潜在意識)  (顕在意識)   (顕在意識)   (顕在意識)

     執着      緊張         競争      利害

     

    この表から分かるように行動の源泉は潜在意識の想いから発せられているので、顕在意識下での「意志の力」によって行動を変容させる事は難しい事が理解できます。

    脳生理学・脳科学的な知見・エビデンスからも行動は予め決まった(推測可能な)、意志でない脳からの反射活動であると結論付けられます。

     

    では私たちが脳からの反射的な作用による行動をとるものであるならば、逆も真なりで顕在意識での行動の変容から潜在意識下に根付かせる事で、フィードバックによる反射の操作もできる筈です。

     

    次回は「意志から行動へ」について、考えてみたいと思います。

     

    動物たちの行動

     

     

                                 

                                                                                                       つづく

     

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