三ノ沢岳〜宝剣岳3・・・三ノ沢分岐からカッコイイ宝剣岳へ
2017.08.13 Sunday
三ノ沢岳山頂から三ノ沢分岐までの帰路は約1:10分くらいとややハイペースで戻った。
なぜなら、次の目的である宝剣岳を三ノ沢分岐から登り返す事に意識が向いていたためだ。
宝剣岳は本来は独立した山ではなく木曽駒ヶ岳周辺の氷河地形から尾根が南下して、その尾根上の花崗岩の大きな岩峰、岩山が宝剣岳となっている。
宝剣岳へは極楽平から登る時計回りのルートと、千畳敷カールから乗越浄土を経由して行く反時計回りのルートがある。宝剣岳を登る大体の登山者は乗越浄土を経由して行く反時計回りのルートからの往復で、このルートは以前わたしも往復しながら木曾駒ヶ岳を縦走した。
今回の三ノ沢分岐からの時計回りルートは初めて!こちらの方が距離もあり宝剣岳の岩稜登高の楽しさをいっそう楽しめる。
三ノ沢分岐「遭難の碑」を超えたあたりから宝剣岳の核心部に入り、両脇がスパッと切れ落ちた稜線を通過して、小ピークをいくつか越え10mほどのほぼ垂直な壁の難所となるが、コース全般にわたり鎖が張り巡らされステップもしっかりしており、コース順路も岩場に○印が付いているので慎重に三点支持登行すれば難しくはない。初心者は別として!
むしろ下を見るとかなりの高度感で、所々で谷底に切れ落ちている箇所もあるため視覚からの恐怖感が身体を強張らせる!
山頂は数名でいっぱいになる程の狭いスペースしかなく、宝剣岳の最上部の剣先はヒトが一人立つだけでやっとの岩峰。
勇気ある人たちはこの剣先に立ち360°の眺望と達成感、恐怖感も満喫しながら記念写真を撮るのが定番だが、この日も終始剣先からは周囲に悲鳴や雄叫びが轟き渡り、三ノ沢岳からの静寂が喧騒へと変わっていった。
以前は私も剣先に立ち記念写真を撮ったが、今回その剣先の姿を見るにつけ自然界と人間界の違いをまざまざと感じた思いがし自然への畏敬が湧き起こり、その場に立とうとは思わなかった。
岩々とのつかの間の楽しい交流を満喫して乗越浄土方面へ下った。
尚、宝剣岳は滑落事故が多く発生しており多くの尊い命が失われている。今月5日にも宝剣岳の西側の沢で今冬遭難した方が見つかった。
宝剣岳(2931m) 三ノ沢分岐(遭難の碑)前から
13:16 宝剣岳へアタック開始
宝剣岳と伊那前岳(2883,6m)
宝剣岳と駒ヶ岳(2956m)百名山
*木曽駒ヶ岳を西駒ヶ岳または西駒、南アルプスの甲斐駒ヶ岳を東駒ヶ岳または東駒と呼ぶこともある。
駒ヶ岳(2956m) 中岳(2925m)
*西駒ヶ岳(2956m)、木曽前岳 (2,826m)、中岳 (2,925m)、伊那前岳 (2,883m)、宝剣岳 (2,931m) を含めて木曽駒ヶ岳と総称
出だしは両脇がスパッと切れ落ちた稜線を通過
山頂部ズーム ヒトがいる
10m程ほぼ垂直な壁を登る
ルートには鎖、ステップが掛けられている
下が見えない谷底が口を拡げる
氷食尖峰 (ひょうしょくせんぽう)
氷河の侵食作用によってできた尖った地形のこと,ホルン(角の意)
山体は花崗岩
巨大花崗岩下の隙間を身を縮めてくぐる
山頂部が眼前に迫る
宝剣岳山頂(2931m)
山頂から:三ノ沢分岐からのルートを見る
山頂から
山頂から:ホテル千畳敷(ケーキセット美味しいらしい😋byりんご探検隊)
左:千畳敷カール
山頂から:伊那前岳(2883,6m)
山頂から:赤屋根 天狗荘と青屋根 宝剣山荘
下りは乗越浄土方面へ
宝剣岳と天狗岩
天狗岩
つづく