前頭連合野(前頭前野)の活性化1

2017.11.12 Sunday

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    前頭連合野(前頭前野)はヒトをヒトたらしめ,思考や創造性を担う脳の最高中枢であると考えられています。

    「心」の在り方を肉体部位で規定するならば、まさに前頭連合野はこれにあたります。

    またこの脳部位は他の霊長類に比してヒトで最も発達していることは、ヒトは他の動物に比べ高次元機能を有する生命であるとも言えます。

     

    前頭前野は系統発生的にヒトで最もよく発達した脳部位であるとともに,個体発生的には最も遅く成熟する脳部位であり、一方老化に伴って最も早く機能低下が起こる部位の一つでもある。

    この脳部位はワーキングメモリー、反応抑制、行動の切り替え、プラニング、推論などの認知・実行機能を担っている。

    高次な情動動機づけ機能とそれに基づく意思決定過程も担っている。さらに社会的行動葛藤の解決や報酬に基づく選択など、多様な機能に関係している。

    参考:https://bsd.neuroinf.jp/wiki/前頭前野

     

     

     

    思春期の子供が感情抑制が効かず、切れやすいのは前頭連合野がまだ未発達であるからと言われています。

    SNSでネガティブなやり取りをしてもらう実験を思春期世代と大人世代で行い、脳部位のどこが一番活動しているかをみると、思春期では情動の座である大脳辺縁系、大人世代では前頭連合野(前頭前野)が大きく活動を示しました。

     

    これは思春期では感情的なことに対する脳抑制機能が未発達であり、大人になると感情(情動)を前頭前野でコントロールしているという結果でした。

    なぜ、前頭連合野が最も遅く成熟する脳部位であるかについては、早い時期にこの脳部位が出来上がってしまうと抑制力の影響で、様々な新しい事にチャレンジする事にまで抑制が働いてしまうためだという説もあります。

     

    しかし昨今の社会現象を鑑みると、切れやすいのは子供たちばかりでなく大人たちにもその傾向が大きくなってきているようにも思われます。

    様々なリーダーたちのこの脳部位の未成熟は、集団、社会、地球に多大な悪影響を与えます。

    まして1国のリーダー達のこのような傾向は、地球存続の危機にさえつながる危惧を昨今の世界情勢からも感じられます。

     

    老化に伴って最も早く機能低下が起こる部位でもある前頭連合野(前頭前野)は、認知症やその若年化傾向など益々大きな社会問題となりつつあります。

     

    前頭連合野(前頭前野)を衰えさせない方法として食事、運動の両面からの改善が役立ちます

     

    次回また…。

     

     

     

     

     

     

     

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