「気」・「プラナー」 生命エネルギーの流れ(東洋医学の人体観)1

2018.06.27 Wednesday

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    アジアを中心に東洋独自に発達した医学に、中国の「中医学・漢方」やインドの「アーユルヴェーダ医学」があります。

    根底には、「不可視の身体」、「不可視のエネルギー」の存在があり、その上に成り立っている医学体系が東洋医学です。

     

    古人は、身体にある目には見えない身体を観想してその中を廻る霊妙なエネルギーの巡りを観察し、診断・治病を行っていました。

     

    身体を廻る霊妙なエネルギーを「中医学・漢方」では "気”、「アーユルヴェーダ」では"プラーナ(Purana)"として捉え、

    "気”や"プラーナ(Purana)"の身体での巡りの悪さ、停滞などが病気の原因であると観て、その循環を良好に促すための施術を行ってきました。

     

    「中医学・漢方」では"気"の流れる通路を「経絡」、また"気"が湧き出る場所を「経穴(ツボ)」といいます。

     

    人体を巡る十二正経と奇経八脈

     

    「経絡」には

    十二の正経

     

    八の奇経

    (十二経には、気血が行くが、満ち溢れると、奇経に流入する。放水路のように常経の洪水を防ぐ働きをする。)

    が存在します。(正経・奇経分類の参考:Wikipedia)

     

     

    「アーユルヴェーダ」では"プラーナ(Purana)"の通路を「ナーディー(Nadi)」といい、7万2千のナーディーが全身を縦横無尽に張り巡らしています。

     

    人体を巡る7万2千のナーディーと七つのチャクラ

     

    代表的なものは、動的で男性的性質のピンガラー・ナーディー(別名・太陽の回路)、静的で女性的性質のイダー・ナーディー(別名・月の回路)、そして身体の中央を貫いて調和をもたらすスシュムナー・ナーディーの3つがあります。

     

    関連リンク:生命エネルギーの循環(72,000本のナディー)・・・感性を磨く40

     

    「チャクラ」はこの中央脈管(スシュムナー)に沿って存在する細かい脈管が円形に絡まった叢(そう)であるとされ、

    "プラーナ(Purana)"が渦巻きのように凝縮した場所であるので凝縮輪(चक्र, cakra)といいます。

     

    第1のチャクラ
    ムーラーダーラ・チャクラmūlādhāra-cakra)と呼ばれ、脊柱の基底にあたる会陰(肛門と性器の間)にある。
    第2のチャクラ
    スワーディシュターナ・チャクラsvādhişţhāna-cakra)と呼ばれ、陰部にある。
    第3のチャクラ
    マニプーラ・チャクラmaņipūra-cakra)と呼ばれ、腹部の臍のあたりにある。
    第4のチャクラ
    アナーハタ・チャクラanāhata-cakra)と呼ばれ、胸にある。
    第5のチャクラ
    ヴィシュッダ・チャクラviśuddha-cakra)と呼ばれ、喉にある。
    第6のチャクラ
    アージュニャー・チャクラājñā-cakra)と呼ばれ、眉間にある。
    第7のチャクラ
    サハスラーラsahasrāra)と呼ばれ、頭頂にある。      (チャクラ分類の参考:Wikipedia)